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3.少し落ち着いたNZに対して、吉田、武藤、酒井、久保が動く
少し話は脱線するが、守備のフォーメーションを4-4-2とするチームが世の中には多い。
これはピッチの横幅に対して、1人が守れるスペースを考えた時に、平均的に4人いると穴を埋められる傾向があるからだ。
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つまり同じラインに5人いれば1人1人がカバーすべき範囲をもっとスペースを狭くできる。大きくサイドチェンジをされた時にも、普通にスライドすればある程度間に合うのだ。
逆に同じラインに3人しかいなければ1人1人がカバーすべき範囲は広大になる。サイドチェンジを行われた時には迅速にスライドを行わなければ、空いたスペースを利用されてしまう。
未踏の欧州CL2連覇を達成したレアルマドリードは、4-3-3であることが多々ある。ベイルはまだしも、ロナウドは積極的に守備に戻るとは言い難い。したがって中盤の守備を3人で頑張らなければならない場面が出てくる。そんな中盤のモドリッチ、クロース、カゼミーロは鬼のスライドと巧みなポジショニングで守備を行っている。
もちろんDFラインに危機的状況をなんとかできてしまうメンバーがいることも大きいが。

さて本題に戻ろう。再度確認するが、NZの守備フォーメーションは5-3-2だ。
したがって 2トップおよび3CHのスライドの迅速さは、空いたスペースを使われないために非常に重要となる。そんなNZ。彼らのスライドは正直迅速ではなかった。

そんなNZの守備を確認した日本は、他の形でのアプローチも試み始める。
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長友サイドから右側にボールを展開。すると吉田がボールを持った時に、バーバルーゼスのスライドが間に合わず、吉田がフリーとなることが非常に多かった。

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そこからまずは酒井宏樹と久保の連動が見られ始める。
酒井宏樹はサイドに下がりながら大きく開く。久保は香川とともに中央にいるため、縦パスを通されないようトーマスはピン留めさせられる。
したがってコルビーが酒井へプレスをかけるしかなくなる。
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この時、ボクスオールがスライドせず中央へケアをしたため、コルビーの裏に広大なスペースができていた。
ここに久保がダイアゴナルランし、吉田がロングボールを届けて久保はそのままクロスをあげ、チャンスを生み出していた。

さらに吉田がフリーでボールを持った時の別のシンプルな形もあった。
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武藤がインガムの視野外から中央の裏へダイアゴナルラン。そこに吉田がロングボールを放り込む形だ。この形は複数回見られ、狙いとして持っていたのだろう。
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そして武藤がポストプレーで落としてくれることを信じ、武藤がNZのDFラインを下げてくれてできたバイタルエリアで大迫がボールを受け、シュートを放つなどのチャンスが生まれる。
ちなみに逆に武藤が中に入っている時に、大迫が裏を狙い、武藤がバイタルエリアで受ける場面や、武藤と大迫が裏を狙い、香川がバイタルエリアで受けようとする場面も見られており、武藤や大迫の関係性は良好に見えた。大迫が素晴らしいことはもちろん、武藤も久しぶりの代表戦で非常に貢献しようとよくやっていた。

一方吉田だけにはやらせん、と槙野も負けじと貢献する。
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DFラインでのパス回しで吉田に普通に渡すのではなく、相手の3Hのスライドが間に合わないよう、吉田を飛ばして酒井宏樹に速いパスを出す場面などが出てくる。
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そうするとコルビーがフォローしにくる。しかし間に合わないプレス。このタイミングで久保が下がってきて、酒井からパスを受け、そのままパス&ゴーした酒井へリターンパス。縦に切り裂いていく酒井、久保との良い連携を見せていた。

このようにしてNZのスライドが間に合わないようDFラインで速いパス回しを行い、フリーの選手から崩していき、前半途中まで効果的な攻撃を続けていった。

4.香川の巧みなポジショニング次回記事に続く


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