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4.香川真司の巧みなポジショニング
さて日本代表では相手にも警戒されることもあり、なかなか世間には厳しい目で見られている香川真司。
しかし世界でもトップクラブに近い地位にまで上り詰めたドルトムントでいまだに在籍できている。そこには彼の一番の強みであるライン間でのプレーの他、巧みなポジショニングなども理由だ。実はPKを獲得して日本の1点目となったシーンに、香川真司のポジショニングがこっそりと寄与している。

具体的に試合映像の画像を切り取っていく。

まずは前半4分の場面だ。
kagawa_backstep1
右サイドで久保が相手のプレスを受けながらもキープしようとする場面。青い丸で囲んだ香川真司は少し下がりながら近づいている。久保がボール奪取された際に、この相手にボールを渡らせないことにもつながる。
kagawa_backstep2
久保がうまくプレスをかわすことをできたシーン。香川のマーカーは、井手口にパスが渡ることを警戒せざるを得ないので前に出る。一方の香川真司は、すぐさま方向転換し、バックステップを踏み始める。

kagawa_backstep3
これにより香川はスペースを確保し、井手口から自分にパスが出てもすぐ前に反転しやすい体制かつ、井手口が前線にパスを出してもダッシュして前線を孤立させないような横向きの体制をとる。
この場面では後者のパターンとなり、前線のポストプレーヤーをサポートした香川の貢献もあり、スムーズにビルドアップが可能となった。

では前半ではないが、後半開始直後の日本の1点目のシーンを見てみる。
kagawa_backstep4
サイドで酒井がボールを持つ。この時香川はサイドに寄っていく。近い距離をとってコンビネーションプレーで崩す可能性も考えていただろう。

kagawa_backstep5
酒井から山口にパスが通り、ドリブルを仕掛ける。この瞬間、香川のマーカーは山口の方向に体の向きも視野も向ける。
一方の香川は、近づいてくる山口と適切な距離をキープするためにバックステップをとりつつ、中の状況を確認する。勝負は一瞬で決まるのだから、行動と状況認識を同時並行で行っている。

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ニュージーランドからすれば当然欧州トップクラブでプレーする香川は警戒の対象だ。香川のマーカーだった選手は、香川にスペースを与えてしまったと気づき、急いで前に出始める。

kagawa_backstep7
しかし山口は香川を囮に使い、逆にシュート体制に入る。しかも利き足と逆の左足でだ。驚いた香川のマーカー。急いで下がってシュートコースを消そうとするが、直前に香川を警戒して前に出てしまったので間に合わない。

そして空いたコースに山口がシュート。ゴールまでは届かなかったが、結果的にその分前へ出た相手選手がハンドしたことで、PKを獲得することとなった。

これらを見てわかる通り、香川真司はしっかりと周囲の状況を認知し、バックステップも活用して味方との距離を意識し、自分のスペースに加え、周りにもスペースを与えていることで貢献しているのがわかるだろう。

5.5バックの強みを活かして、流れを変えられてしまう日本次回記事に続く

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