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3.前半、プレスをかわすブラジルの巧みさと日本の反省点

さて前回の記事のとおり、プレッシングの設計に従って前線から激しく詰めていく日本代表。そんなプレスを、ブラジルが早々にプレスをかわしたシーンから紹介する。
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まずマルセロがフリーでボールを持つ。そこからタッチライン際にいるネイマールに展開していく。
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降りてきたネイマールが受けると、設計どおり、酒井がマークについて久保が挟み込みにいく。しかしこれにより2つスペースが空く。

1つが酒井の裏、もう一つは久保が動いて空いたスペースだ。ここに抜かりなくジェズス、そしてマルセロが侵入していく。酒井の裏に侵入したジェズスには吉田がケア。しかし長谷部はフェルナンジーニョを意識してか棒立ちになっていた。(本来なら、この段階で長谷部がスペースを埋め、その分井手口が長谷部のポジションにスライドすべきだったろう)
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するとネイマールはしっかりそこに侵入するマルセロにパスを通し、大慌てで埋めにいく長谷部。マルセロはそのまま少し前のスペースにドリブルを進めた。
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そしてさらに横にフェルナンジーニョがサポートに来る。長谷部と井手口のスライドが遅れたため、マルセロとフェルナンジーニョのワンツーを許してしまう。

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そしてマルセロが抜ける。したがって、吉田麻也はジェズスを捨てて、マルセロにアプローチをせざるを得なくなってしまった。
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ならばマルセロは、裏を狙うジェズスにパスを出す。そしてジェズスの決定機を生むことになってしまった。

その他のシーンも見てみよう。
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フェルナンジーニョがボールを持ったシーン。長谷部に加え、井手口がカゼミーロのマークを捨てて追い込む。大迫もジェメルソンのパスコースを消しているので、マルセロに戻すしかないフェルナンジーニョ。久保も動き出す。
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しかしマルセロは浮き球パスで、井手口が捨てたカゼミーロにパスを通し、ビルドアップを許してしまう。これを予測して、山口はカゼミーロにアプローチを開始しておき、トラップ時には激しく詰めて奪えるポジションを取っておくべきだっただろう。


その後さらにPKを与えてしまい、前半17分に2失点目を喫してしまった後に、日本の守備に迷いが生まれる。これで本当にいいのか、というのもあっただろう。
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あまり攻撃に力を割きすぎる必要のなくなったブラジルは、中盤3人が低い位置をとる。したがって、大迫はCBにアプローチしてサイドに限定していない。このため、前から激しくいくべきなのか、いかざるべきか判断が微妙になってしまった。

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このシーンも前線と中盤より後ろの意思統一がバラバラになってしまった象徴的なシーンだ。後ろで持たせてしまっていたが、マルセロにボールが渡ったので、「さあ設計どおりにプレスを開始だ」と考えた大迫、井手口、久保。
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しかし、おかしい。大迫はジェメルソンへのパスコースをケアしにいくが、長谷部と山口はカゼミーロとジュリアーノへのアプローチを全く行っていない。
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したがって、何のことはなくカゼミーロにパスが通されてしまう。しかもドフリー。大迫が「まじかよ…」という振る舞いを見せているように見えるのが切ない。ここからウィリアンに展開されてしまっていた。

また、前線にスペシャルな選手たちがいるブラジル。2点リードしているし無理して攻撃に人数をかけずとも追加点を狙える可能性があるので、裏を狙ったパスを繰り出す。
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同じくカゼミーロがフリーでボールを持ててしまっており、ジェズスが降りる動きを見せる。
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これにより吉田が前に釣られてしまう。その一方でネイマールが裏を狙っていた。ネイマールと同サイド側の酒井のカバーリングをしてあげたい吉田を釣り出すことで、アイソレーションを生み出すジェズスの動きも巧みだった。


中盤の選手をはじめとし、スペースを埋める意識などは当然改善が必要だ。しかしそれ以前にチームとしての意思統一がバラバラになってしまい、色んな隙を与えてしまったことも大きな改善点だろう。


4.日本代表のカウンターアタックがうまく発揮できなかった理由は次回記事に続く(11/16UP予定)


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